ホイアン名物ランタン祭りの由来と歴史をご紹介します。

ホイアン

ランタン祭りはベトナムのホイアンで開催されるお祭りです。月に一度、ちょうど満月にあたる旧暦の１４日の夜に街中の照明をランタンの灯りだけにして過ごします。街の人々は踊りや演奏、ゲーム大会など思い思いに祭りを楽しみます。宵のホイアンにランタンの灯りだけが浮かび上がる様子は幻想的且つノスタルジックです。

ランタン祭りの歴史

ランタン文化がホイアンに根付いた有力な説をご紹介します。数百年前、ホイアンにはファイファという大きな貿易港がありました。そこへ日本人が多く訪れ、住むようになると日本人街まで作られるほどでした。ところが、江戸時代に鎖国が始まると、日本人が母国に帰ったことにより日本人街も衰退していきました。その後も日本は朱印船で細々とファイファとの交易を続けていましたが、このころからホイアンとの貿易で中国が台頭してきました。ファイファには様々な中国の交易品が持ち込まれるようになり、その中で中国式のランタンも輸入されるようになりました。そして輸入されたランタンは、ホイアンの職人たちの手によって独自の進化を遂げ、ホイアン名物になったのです。この説のほかにも、鎖国中に日本の朱印船によってもたらされたという説も有力です。ベトナムの人々にとってランタンは縁起の良いものとされていて、広場や家の前などに吊るして明るい未来や幸福が訪れるように願ったとされています。

ホイアンのランタン祭り

ランタン祭りは元々死者を弔う祭りで、月に一度行うお盆のような行事です。ホイアンではランタンを吊るして邪気を払う風習があります。縁起物のランタンで邪気を払うという考え方は道教に由来しているとされています。ホイアン観光局が町おこしにと１９９８年に旧暦の１４日にイベントとして開催したことから、祭りとして広く認知されるようになりました。

ランタン祭りのおすすめスポット

祭りの間は街中のどの通りもランタンが飾られていますが、どこをまわったらいいか分からない方もいらっしゃると思います。そんな方は、この項でご紹介するそれぞれの通りの特色を参考にまわってみてくださいね！

ホイアンのランタン祭り

街の賑わいを感じるならチャンフー通り

旧市街の中心に位置する遠来橋(通称「日本橋」)から東西に伸びた通りは、ホイアンで一番の賑わいを見せるメインストリート「チャンフー通り」です。ここはホイアン市場にも通じているためか人が多く活気があり、土産店やレストランなど店も充実しています。祭りの賑わいを感じたい人はここをまわるのがおすすめです。

ホイアンのランタン祭り

ランタンタウンの醍醐味「灯篭流し」をするならバクダン通りです。トゥボン川周辺のバクダン通りでは灯篭流しをしています。灯篭は川の近くにいる売り子の子どもたちから買うことができます。価格は１万ドン(約５０円)が相場です。手漕ぎボート(２０万ドン、約１０００円が相場)に乗って灯篭を流すこともできます。灯篭流しは祭りの日以外も行われていますが、ランタンと灯篭の灯りだけの景色を楽しめるのはランタン祭りの日だけです。夕暮れ時に淡く輝く川沿いの風景はロマンティックそのものです。リバーサイドのレストランからゆったりと景色を見るのもおすすめです。

ホイアンのランタン祭り

ゆったり買い物をしながらまわれるグエンタイホック通りがおすすめです。グエンタイホック通りは他の通りと比べると比較的人が少なく、落ち着いて祭りを楽しむのに最適です。ここでは主にベトナムの特産品であるシルクや刺繍など、土産物を扱う店が並んでいます。温かみのあるランタンの灯りをじっくり堪能したいなら、ここを中心に楽しむことをおすすめします。

祭りを彩るグルメ

ホイアンではチャンフー通りを中心にご当地グルメを扱う店や屋台が出ています。ご当地グルメの食べ歩きをしながら祭りを味わうのも楽しみ方のひとつですよ！なかでも、ホイアン３大ご当地グルメの「カオラウ」、「揚げワンタン」、「ホワイトローズ」はぜひ味わっておきたい料理です。カオラウは伊勢うどんがルーツだと言われている、コシのある短い麺が特徴的な肉や野菜などが乗った豪華な麺料理です。揚げワンタンはワンタンを揚げたもので、おつまみにもぴったりです。特製のソースや野菜と食べることが多いようです。ホワイトローズは米粉の生地でえびのすり身を包んで蒸した蒸し餃子です。水餃子やワンタンのような食感で、こちらもおつまみ感覚で食べられます。こうしたグルメもホイアン観光の大きな魅力です。比較的日本人の口に合う料理も多いので、ホイアン料理もぜひご賞味ください！

ホイアンのランタン祭り