ミャンマー連邦共和国。じわじわと観光地人気を勝ち取っているミャンマーは、アジア最後の秘境といわれています。
今回は、ミャンマー出身の友人がいるために「アジア最後の秘境?」と首を傾げがちな筆者も納得したヤンゴン観光で外せない観光地「ゴールデンロック」をご紹介します!ゴールデンロックという名前のチープさとは裏腹に、そこには神々しさと人々の信仰の美しさがありました。
ゴールデンロックの本当の名前を知っていますか?
ヤンゴン観光で外せない観光地ゴールデンロックの正式名称は「チャイティーヨ・パゴダ」といいます。パゴダとは仏塔という意味。ゴールデンロックは仏塔なのです。
チャイティーヨ・パヤーとも呼ばれていて、同じくパヤーは仏塔という意味です。ビルマ語(ミャンマーの公用語)をカタカナ表記する際の誤差でしょうか。ゴールデンロックと呼ばれている所以は、仏塔が黄金色をしているから!
黄金色をしている理由は、人々が仏塔にお祈りをするときに金箔を貼るからです。金箔を貼りながらお祈りをするのがチャイティーヨ・パゴダのお祈りの仕方なのですね。仏塔といっても、ゴールデンロックという名前からわかるように「ロック」つまり岩です。
2:チャイティーヨ・パゴダ/ゴールデンロックは浮いている
全体で7メートルある巨大なゴールデンロックの特徴は、崖の上にずっしり構える岩が浮いていること。写真で見てもわかるように、とてもとてもとても不安定な場所にあります。あと少しで崖に落ちてしまいそうな岩・ゴールデンロックが落ちないのは、「お釈迦様の髪の毛が入っているから」お釈迦様の霊力で、岩は崖に転がり落ちることなく浮いていると信じられています。
現代社会を生きる我々からすると「……?」と思ってしまうかもしれません。でも、ゴールデンロックもといチャイティーヨ・パゴダは仏塔です。いまは観光地となっていますが、ミャンマー国内外から信仰をあつめる場所であり、お祈りをする人がたくさんいます。
地面に額をあわせる方もいらっしゃるので、ご迷惑にならないように配慮をしましょう。
3:ゴールデンロックには女性は触れられない
ゴールデンロックには、女性が触ることは禁止されています。3メートル以上近寄ることも禁止です。ゴールデンロックに触れて金箔を貼りながらお祈りをすることができるのは、男性のみ。
世界には男女の性別で分ける風習が古来よりあります。これについて良いか悪いか納得するかしないか、難しい問題ではありますが、何より大切なのは尊重する気持ちだと思います。日本でも女人禁制の島・沖ノ鳥島が世界遺産登録された際に話題になりましたよね。
もし、ゴールデンロックに女性が触ってはいけない・近付いてはいけないなんて納得できない!と思う方がいらしたら、今回はほかのヤンゴン観光地を巡りましょう!世界は変わっています。もしかしたら、ジェンダーフリーの色が宗教を動かす日がくる……かも……しれませんね!
女性である筆者はゴールデンロックに触ることはできません。個人的に残念ではありますが、そもそもゴールデンロックは触って金箔を貼ることが目的の岩ではなく「金箔を貼りながらお祈りをする」場所なので、私が男性でも触ることはないと思います。
旅に出ると宗教と触れ合う機会が多いですよね。観光地も多いです。せっかく足を運ぶなら、宗教を信じるひとにも心を重ねてみませんか?
4:ゴールデンロックに泊まろう!
1泊するべき観光地といえば、ベトナムの世界遺産ハロン湾。昼間だけではもったいない!夕陽も夜も朝も楽しめるのがハロン湾の魅力です。ゴールデンロックも、昼間だけではもったいないスポットのひとつ。せっかくミャンマーまで行ったら、ゴールデンロックを3回味わっちゃいましょう!
ゴールデンロック周辺には観光客向けのホテルがあります。夜にチャイトーホテルのテラスから見るゴールデンロックは、暗闇の中にぽっかり浮かぶ黄金が幻想的だと大人気です!
5:ゴールデンロックに泊まろう! 〜ミャンマーに溶け込む〜
ゴールデンロックの泊まり方は、ホテルだけではありません。ミャンマー人の方や地元の方々は、ゴールデンロックの境内で毛布をかぶって夜を明かします。ピクニックのようにご飯やお菓子やお茶を「知らない人とも」楽しみながら夜を明かすのがミャンマー流。なかなかツウでディープな参加方法です。一生の思い出になることは間違いありません。
ただ、貴重品の管理や体調管理など個人の責任に関わる部分が多いので、筆者はおすすめはできません……。女性だと少し心配な部分もあります。ミャンマーの人たちは境内で夜のピクニックを楽しみながら朝日を待ちます!ということだけ、お伝えしますね!
6:ゴールデンロックまでの行き方は複雑
ゴールデンロックまでは、ヤンゴンの市街地からバスと列車で行くことができます。列車よりバスの方が簡単で早いといわれていますが、バスはバスで乗り換えがあります。2回乗り換えます。
厄介なのは、バスに書いてある行き先の番号が「ビルマ文字」なところ。ビルマ文字って、どんな文字が知っていますか?筆者は初めてみたときに瞬きしかできませんでした。
韓国語のハングル文字のように発声記号ぽいのですが、これはミャンマーはじめての観光客が理解するにはハードルが高いです。
チケットを買って行き交う人に見せて教えてもらってバスまでたどり着くのが観光客流といっても、「本当にこのバスはゴールデンロックまでたどり着くのだろうか」と異国の地で日本の古いバスに揺られながら見慣れない風景を眺めても楽しくないですよね。不安で風景を楽しむ余裕もありません。
大丈夫!旅慣れてるから!という方以外は、ぜひ弊社までご相談ください。ゴールデンロックまでの行き方・バスについて、旅好きの日本人スタッフがしっかりご相談をお受けいたします!
【ヤンゴン発】絶景パワースポット!ゴールデンロック日帰り観光ツアー
おわりに
ゴールデンロックは、落ちそうで落ちない奇跡の岩。お釈迦様の霊力で浮いていると信じられている岩です。あたりに何もない崖の上にゴロンと落ちそうに岩がある風景は、神秘的としかいいようがありません。
ゴールデンロックの上の仏塔の装飾は風が吹くたびに揺れて、剥がれた金箔や剥がし紙が空に舞い上がります。ぱちぱち燃える火と、お供え物の線香のかおりと、人々がお祈りをささげる声。写真を見るだけでは分からないゴールデンロックがそこにあります。
夕暮れのゴールデンロックは、境内で夜を明かす人々がお喋りに花を咲かせる時間。オレンジが濃紺に染まって、暗闇に消えていって、燃える火と人の声と食べ物のにおいがする空間は異世界です。朝のゴールデンロックは一変、きんと張り詰める空気をあたたかく包む太陽の光を反射する黄金は祈る人々の横顔を照らします。
ゴールデンロックに1泊したら、朝日を見るのもお忘れなく!アジア最後の秘境ミャンマーのゴールデンロックは、信仰を大切にする人々がいてこそ完成する場所です。