ミンガラーバ!ミャンマー星人の林ツイタチです。ミャンマーの魅力を文章や写真で発信しながら生きています。
ミャンマー人の約●●%が仏教徒?
みなさんは、ミャンマー人の約●●%が仏教徒だと思いますか。2014年国勢調査によると、国民の87.9%が仏教徒、キリスト教が6.2%、イスラム教4.3%、ヒンドゥー教0.5%、その他1%、無宗教0.1%という構成になっています。
ヤンゴンはもちろんのこと、ミャンマーの全国土にはおびただしい数のパゴダと呼ばれる仏塔のほかに、寺院や礼拝所があります。観光名所となっているほとんどの寺院や仏塔は現在でも信仰の対象であり、参拝のために訪れるミャンマー国民の数は観光客よりも多い傾向にあります。
仏教の中にも種類がある?ミャンマー人は上座部仏教
一言で仏教と表しても様々な種類(宗派)があります。●●宗の○○寺と言うように日本では一寺一宗が主流ですが、奈良時代まではひとつの寺にいろいろな考えの僧侶がいました。日本の代表的な宗派は13ほどあります。
仏教の大元は大元は紀元前三世紀頃に2つに分裂したとされています。日本は『大乗仏教』であり、ミャンマーは『上座部仏教』が信仰されています。大衆の中に入ってその苦しみを救うことを目的とする大乗仏教に対し、上座部仏教は各自がブッダの教えを守り、悟りを開くことを第一とします。
仏教の始まり
仏教の始まりを学んでおくとミャンマー旅行をより深いものにすることでしょう。端的に掲載いたしますので、是非ご覧ください。
今から2500年前(紀元前五世紀の始め)、インドのガンジス川中流地方ブッダガーヤに『釈迦』を開祖として生まれた宗教が仏教です。人間のいろいろな悲しみや苦しみ(=煩悩)の解決方法を説いた宗教です。そのブッタガーヤにおいて悟りを開いて仏、つまり仏陀になりました。
『釈迦』の入滅後の紀元前三世紀頃、仏教は二つに分裂しました。上記にある通り、日本とミャンマーの仏教の違いはこの分裂の影響を受けています。
- 上座部仏教:戒律を厳格に守ることを重んじる
- 大乗仏教:お釈迦様の教えを広く大衆に広めることを目指す
上座部仏教のミャンマー人はどのような関わりをしている?
信仰対象の宗派が異なるため『仏教』に対する日本人の感覚とミャンマー人の感覚は大きな違いがあります。主な違いを端的にまとめました。
- 戒律を守ることに熱心な信徒が多い
- 悟りを開くのに有効とされる瞑想を重視している
- 出勤前や昼休みに瞑想にふけるためパゴダに参拝する人が多い
- 露出の多い格好(タンクトップや半ズボン、ミニスカート等)で入ることは禁止
- 靴や靴下(ストッキング)は必ず脱がなくてはならない
- パゴダ内には女性が立ち入れない場所がある場合もある
- 生まれた曜日を重要視する
特に、生まれた曜日を重要視する点は上座部仏教の最大の特徴です。ミャンマー人の場合は、生まれ曜日により名前の最初の発音が決まります。造詣が深い人は、初対面でも名前を聞けば生まれ曜日がわかるほどです。結婚の際などに、生まれ曜日の相性を気にする人が今でも少なくないとされています。
仏教による祭日
日本と異なる点は国民の祝日にも現れています。基本的に最大多数である仏教徒に合わせた仏教行事中心の祭日構成となっています。
- タディンジュと呼ばれる10月の満月の夜
- 7月のワーゾーと呼ばれる満月の日
- 3月の満月の日(ダバウン満月)
- 5月の満月の日(カソン満月)
- 7月の満月の日(ワーゾー満月)
- 11月の満月の日(ダザウンモン満月/2日間休み)
などが宗教的休日です。
まとめ
日本人が想像する『仏教』とミャンマー人の多くが信仰する『仏教』には多くの違いがあります。
- 大乗仏教と上座部仏教
- 信仰の頻度
- パゴダ参拝のマナー
- 国民の休日
などなど多岐に渡ります。ミャンマー旅行の際は肌で感じてみてください!以上です!