【旅先で歴史を学ぶ】ハノイの戦争の歴史を学べるスポット5選。歴史を知ることでその国をもっと深く知ることができます。

ベトナム戦争から約50年。戦後半世紀しかたっていないベトナムには、戦争と歴史を学ぶスポットが数多くあります。今回は、ベトナムの首都ハノイで戦争の歴史を学べるスポット5選をご紹介します。

1:ベトナム軍事歴史博物館

最初にご紹介するのは、ベトナム軍事歴史博物館。その名の通り、ベトナムの軍事の歴史を展示した博物館です。1955-75まで続いた”ベトナム戦争”だけではなく、フランスからの独立などの戦争です。

実際に使われた戦闘機・爆弾などが展示されています。アメリカ軍が使ったものも北ベトナム軍が使ったものもあり、よくよく見ると生産国が違います。コアな学び方がお好きな方は、メーカーなどにもご注目ください。

なかでも1番のみどころは、サイゴン陥落の際に大統領官邸に突入した戦車(T54B型843号)。ベトナム戦争終結の象徴でもある、大統領官邸に戦車が突撃している写真はご存知ですか?あの写真にうつる戦車がそのまま展示されています。この戦車は旧ソ連製なところを、私は特に見ていただきたいです。

ベトナム軍事歴史博物館
営業時間:08:00-11:30 /13:00~16:30
休館日:月・金曜日
入館料:大人/40,000VND、7歳-大学生/20,000VND、6歳以下は無料

2:ホアロー収容所

次にご紹介するのは、”ハノイ・ヒルトン”と呼ばれた”ホアロー収容所“です。なぜ、ハノイ・ヒルトンと呼ばれたかというと、ベトナム戦争中の1964-1973年にアメリカ兵を収容する場所として使われたからです。

ホアロー収容所は、当初はフランスがベトナム人の思想家を収容するためにつくりました。収容されたベトナム人思想家たちは、”国の独立”を唱えたために捕らえられました。その後のベトナム戦争では、逆にベトナム人がアメリカ人を収容する施設として使われました。

ホアロー収容所には、当時使われていたギロチンや収容された人の着ていた衣服、牢獄も再現されています。現在は、建物の半分は取り壊され、半分が博物館になっています。レモンイエロー色の建物はおしゃれ&可愛くて収容所のイメージとはかけ離れる気もしますが、フランス統治時代の建物の様子を見ると納得できる建築様式です。

ホアロー収容所
営業時間:08:00-17:00
休館日:なし
入館料:大人/30,000VND、学生15,000VND、14歳以下は無料

3: B52戦勝博物館

この博物館の見どころは、名前の通り”B52戦闘機”の実物が大量に展示されているところ。それも無傷のB52ではなく、B52の残骸です。

ベトナム戦争時にハノイ を空爆したB52のうち、北軍(ベトナム軍)が撃墜したB52戦闘機が展示されています。第二次世界大戦時にアメリカ軍が主力として使用した戦闘機はB29。東京大空襲などで使用されました。

B52戦闘機は、B29戦闘機を上まわる爆弾をハノイの街に落としました。その恐ろしさからB52戦闘機は”死の鳥”と呼ばれました。博物館には、死の鳥であるB52戦闘機を相手にしたベトナム人民軍の戦法なども展示されています。

B52戦勝博物館
営業時間:08:00-11:00、13:30-16:30
休館日:月・金曜日
入館料:無料

4:タンロン城遺跡内地下壕

ベトナム王朝時代の遺跡である世界遺産タンロン城も、ベトナム戦争時には作戦基地として使用されました。考古学的な遺産として名高いタンロン城遺跡も、ベトナム戦争時には地下壕として使用されたのです。ベトナムは戦争期がとても長かったので(完全な終戦からは半世紀経っていません)、タンロン遺跡群自体も2003年に発掘されました。

1965年に造られたとされるタンロン遺跡の地下壕には、当時の作戦司令部が再現されています。ティーセットや双眼鏡などの遺品も設置されています。

タンロン城遺跡内地下壕
営業時間:08:00-17:00
休館日:月曜日
入館料:30,000VND

5:フーティエップ池に沈むB52D戦闘機

最後にご紹介するのは、博物館ではない、リアルな遺産です。B52戦勝博物館の近くにある池には、B52D戦闘機が静かに沈んでいます。この戦闘機は1972年12月19日に撃墜されたB52D戦闘機とされています。

戦時中の緊迫した状況を現在に残しています。池に落ちた戦闘機の上には、木が生えています。1972年から流れた年月の長さと新たな生命の芽吹き、隣り合わせの生死をうかがわせる戦争の遺産です。

Huu Tiep Lake
営業時間無し
料金:無料

おわりに

ハノイには、ベトナム戦争だけではない、ベトナムという国の歴史を思わせる戦争遺産が数多くあります。ベトナムは戦争をして独立を勝ち取った国です。良い悪いではない世界がここにはあります。

私たちがこれから生きていく世界は、数多くの戦争を経てつくられたものです。明るい部分だけではないベトナムを知って、ベトナムのことがよりいっそう好きになりました。ベトナムが好きなひとには、是非足を運んでいただきたい場所5選でした!

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