皆さんこんにちは!ハノイ在住スタッフです!
ベトナムの首都であり、歴史と文化が息づく観光都市、ハノイ。ここへの玄関口となるのが「ノイバイ国際空港」です。多くの旅行者が利用する空港で、ハノイ観光の第一歩がここから始まります。
ノイバイ国際空港から市内中心部(ホアンキエム湖周辺)までは約30kmとやや距離がありますが、移動手段がいくつかあり、それぞれの特徴を知ることでスムーズに移動することができます。ただし、いくつか注意点もあるため、事前の情報収集が大切です。
今回は、主な移動手段であるタクシー・バス・配車サービス(Grab)の特徴やメリットをわかりやすく解説します。快適で安心な移動をサポートするための情報をお届けします!
当記事は、ベトナム在住のスタッフが実際の体験に基づいて作成しています。個人の主観による情報ですので、記事の内容が原因となるトラブルなどについては、当社では責任を負いかねます。ご理解いただきますようお願いいたします。 |
ハノイ空港から市内への移動する際に注意すべきこと
ハノイのノイバイ国際空港から市内に移動する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。東南アジアの中でも治安が比較的良いとされるベトナムですが、スリやぼったくりなどの軽犯罪が空港周辺では発生しやすいです。安心して移動するために、以下の注意点を押さえておきましょう。
配車アプリGrab(グラブ)のなりすましに注意!
近年、東南アジアで主流となった配車アプリ「Grab」。手軽に車を手配できる便利なサービスですが、正規ドライバーになりすました悪質な偽ドライバーによるトラブルが増えています。
偽アプリ画面を提示し、「車両の故障でナンバーが変わった」などと言い、正規の車両になりすまします。誤って乗ってしまうと、正規料金より高額を請求される、またはお釣りをごまかされることがあります。また、支払い時に財布からお金を抜き取られるケースも報告されています。
対策
・車両ナンバーの確認:Grabアプリに表示される車両ナンバーと、実際の車両ナンバーが一致しているか必ず確認。
・不一致の場合は乗車しない:理由を問わず、ナンバーが異なる場合は乗らないことが鉄則です。
ぼったくりタクシーに注意!
ハノイでも、正規のタクシー以外に観光客を狙ったぼったくりタクシーが存在します。特に正規タクシー会社の「Mai Linh(マイリン)」や「hanoi(ハノイタクシー)」に似せた車両が多いため、注意が必要です。
このようなボッタクリタクシーは、空港で積極的に声をかけ、無理やり乗せようとします。乗ってしまうと改造メーターを使用し、通常の数倍の料金を請求されます。
対策
・信頼できるタクシー会社を利用:必ず公式ロゴが入った車両を選びましょう。
・空港の公式タクシー乗り場を利用:安全性が高く、料金トラブルを避けられます。
支払い時のスリや詐欺に注意!
正規タクシーに乗ったとしても100%安心はできません。正規タクシーの中にも一定数の悪質なドライバーがいます。特に空港付近には、このようなドライバーが多いです。正規だとしても降車時に発生する支払いトラブルに注意が必要です。
「小銭がない」と言われ、お釣りのごまかしや少なく返されることがあります。また、「精算を手伝う」と言って財布を強引に奪い取り、鮮やかな手さばきでお金を抜き取ります。
対策
・小銭を用意:ある程度の現金を用意し、お釣りが発生しないようにする。
・財布を渡さない:直接渡すのではなく、自分で現金を数えて支払いましょう。
・ドライバー情報の記録:車内にある運転手の紹介カードやナンバープレートを写真に撮っておくと安心です。
バス車内や乗り場でのスリに注意!
公共交通機関を利用する場合、特にバス車内やバス停ではスリに注意が必要です。混雑している時間帯や観光客が多い路線では、バッグやポケットに手を伸ばされることがあります。
対策
・貴重品は前掛けバッグに入れる:バッグは常に体の前に持ち、ファスナーをしっかり閉めましょう。
・スマートフォンや財布を見せない:人目につかないように保管し、必要な時だけ取り出す。
・背負いバッグの使用を避ける:背中のリュックは狙われやすいので、できるだけ使用を控えるのがおすすめです。
ハノイ空港から市内への移動するまでの流れ
ハノイのノイバイ国際空港到着から市内への移動までの一連の流れを解説します。スムーズな移動のために、以下の手順を押さえておきましょう。
1. 入国審査と税関申告
空港到着後、まずは入国審査を受け、荷物受け取りと税関申告を行います。審査自体は比較的簡易で、待ち時間もそれほど長くありません。特に問題なくスムーズに通過できると思います。
2. 現地通貨への両替
ベトナムでは現地通貨「ドン(VND)」のみが使用可能です。ノイバイ空港到着後、まずは最低限の額を両替しておきましょう。市内の銀行や両替所の方がレートが良いため、大きな額の両替は市内で行うことをおすすめします。
おすすめ両替額は5,000円分程度(移動費や初日の食事代として十分)。到着ゲートを出ると「EXCHANGE」と書かれた看板の両替所が複数あります。少額の両替であれば大きな差はありませんので、手早く済ませるのがおすすめです。
3. 通信手段の準備
SIMフリースマホをお持ちの場合は、空港でSIMカードを購入・設定するのがおすすめです。到着カウンター周辺に複数の携帯会社があり、SIMカードの購入や設定を行ってくれます。
価格の目安は、10万~20万VND(約600~1200円)です。現金のみの受付が一般的ですので、両替を済ませておきましょう。注意点は、SIMカードを装着後、必ずインターネットが接続できるか確認してください。
SIMフリーでないスマホの方は、あらかじめ日本でポケットWiFiをレンタルしておくことをおすすめします。ベトナム国内ではポケットWiFiのレンタルがほとんどないため、事前準備が必要です。
4. 移動手段の選択
準備が整ったら、いよいよ市内への移動です!空港を出ると、ハノイ特有の熱気とたくさんのドライバーの活気に圧倒されるかもしれませんが、移動手段を冷静に選びましょう。ハノイ市内までは約30kmあり、移動時間は交通状況にもよりますが、通常40分~1時間程度です。
ハノイ空港から市内への移動方法一覧
まずは、タクシー・バス・配車アプリ(Grab)の比較表をまとめましたので、ご参照ください。ハノイを初めて訪れる方には、配車アプリのGrabを利用するのがもっとも安心でおすすめです。
移動方法 | 所要時間 | 料金目安 | 利便性 | おすすめポイント |
---|---|---|---|---|
タクシー | 40〜60分 | 30万〜40万VND | ★★★★☆ | 荷物が多い場合や快適さを重視する人に最適 |
バス | 60〜90分 | 5000〜30,000VND | ★★☆☆☆ | 予算重視の旅行者におすすめ |
グラブ | 40〜60分 | 25万〜35万VND | ★★★★☆ | 手軽で安心、安全性を重視する人に最適 |
それぞれの移動手段にはメリット・デメリットがありますので、以下で詳しく解説します。
タクシー
空港から市内への移動手段として、最も気軽で一般的なのがタクシーです。ハノイでも、タクシー料金は比較的安価で、市内を快適に移動するための主要な手段となっています。
ハノイでは、信頼性の高い大手タクシー会社として「Mai Linh(マイリン)」や「Hanoi(ハノイタクシーグループ)」が利用できます。これらの会社を選ぶことで、ぼったくりやトラブルのリスクを減らすことができます。一方で、白タクや非正規タクシーは絶対に避けるべきなので注意しましょう
タクシーの乗り方
1階到着ロビーを出てタクシー乗り場へ向かいましょう。A1出口を利用する場合は、左側にタクシー乗り場があります。A2出口を利用する場合は、右側にタクシー乗り場があります。タクシースタンド付近では制服を着た係員が案内してくれるので、迷わず乗車できます。
乗車方法は日本でのタクシーの乗り方と一緒です。行き先の伝え方ですが、ベトナムのタクシードライバーは基本的にベトナム語しか話せません。英語を話せるドライバーもいますが少数派のため、目的地の住所や地図を事前に準備し、見せて伝えるとスムーズです。所要時間は、渋滞がなければ40~60分で市内中心部に到着します。
料金の目安は以下の通りです。
・初乗り料金:1万~1万3000ドン(約50~65円)。
・市内中心部(ホアンキエム湖周辺)までの料金:30万~40万ドン(約1500~2000円)。
・空港利用料金:1万ドン(約50円)が別途加算されます。
ハノイのタクシーメーターは、以下の2通りで料金を表示します。
小数点が表示される場合
例:「200.0」と表示されている場合、1,000を掛けます。200.0 × 1,000 = 200,000ドン(約1,000円)。
小数点が表示されない場合
数字に0を3つ足します。例:「200」と表示されている場合は200,000ドン(約1,000円)。
降車時の支払い方法と注意点ですが、現金またはクレジットカードが利用可能です。チップは特に必要ありません。支払い時は落ち着いて金額を確認しながら行いましょう。スリ防止のため、ドライバーに促されても絶対に財布を直接渡さないようにしてください。
路線バス
路線バスは、ハノイ空港から市内への移動手段として非常にリーズナブルです。タクシーや配車サービスの約10分の1以下の料金で利用できるため、コスト重視の旅行者やローカル感を味わいたい方におすすめです。
ただし、多くのバス停を経由するため、タクシー等に比べて時間がかかる点には注意しましょう。また、バス停から降りてからは別の移動手段で移動する必要があります。
最も安価で利用しやすい便が、鮮やかなオレンジ色の車体と「86」という番号から、通称「86番バス」と呼ばれているバスです。約25分おきに運行しているため、たとえ目の前で発車しても、次のバスをすぐに待つことができます。
ルートはまず国内線第1ターミナルに停車し、その後に国際線ターミナルに到着します。国際線ターミナル発の始発は6:25頃、最終便は23:00頃です。一方、国内線ターミナルでは始発が6:00頃、最終便は22:40頃となっています。
路線バスの乗り方
86番バスの乗り場は、国際線到着ロビーを背にして左側にあります。左方向に進んでいくと、「86」と書かれたオレンジ色の看板が見えるので、それを目印にしてください。発車待ちのバスがある場合、鮮やかなオレンジ色の車体が止まっているため、すぐに見つけることができます。
バスに乗車したら、まず乗車券を購入します。座席に着くタイミングや乗車してすぐに係員が料金を回収に来ますので、小額紙幣を用意しておきましょう。100,000 VND(約500円)以下の紙幣を準備しておくとスムーズです。料金を支払うと紙のチケットが渡されますが、特に回収されることはありません。
降車時は、日本と同じように車内のつり革部分にある降車ボタンを押して知らせます。Googleマップなどで目的地を確認しながら、近づいたら降車ボタンを押しましょう。ただし、日本のように完全に停車してから降りるわけではなく、完全停止しない場合もあるので注意が必要です。特にラッシュアワーの時間帯は、バイクが密集する中で降りることになることもありますので、慎重に行動を!
空港の路線と料金
86番バス(空港↔ハノイ駅ルート)
・ルート:ノイバイ空港 ↔ ハノイ駅(市内中心部)
・所要時間:約50~60分
・料金:45,000ドン(約225円)
・特徴:観光客向けで、空港からホアンキエム湖周辺まで直通。座席も比較的快適です。
7番バス(空港↔コウザイバスターミナル)
・ルート:ノイバイ空港 ↔ コウザイバスターミナル
・所要時間:約60~70分
・料金:8,000ドン(約40円)〜
・特徴:ローカル利用者が多いバス。コストを抑えたい方におすすめ。
17番バス(空港↔ロンビエンバスターミナル)
・ルート:ノイバイ空港 ↔ ロンビエンバスターミナル(旧市街エリア近く)
・所要時間:約60分
・料金:8,000ドン(約40円)〜
・特徴:旧市街エリアにアクセス可能な最も安価なバスです。
バス利用者はアプリ「バスマップ」の利用がおすすめ
路線バスを効率的に利用するには、ベトナム製アプリ「バスマップ」を活用するのがおすすめです。事前に日本でインストールしておきましょう。ベトナム到着後にもインストールは可能ですが、電話番号認証が必要な場合があり、うまくインストールできないことがあります。
グーグルプレイ:BusMap – Xe buýt & thanh toán
アップルストア:BusMap – Xe buýt & thanh toán
バスマップは、日本語に対応しており、GPS機能を備えた時刻表表示アプリです。現在地や目的地を入力すると、適切なバス路線を案内してくれる便利なツールです。また、降車すべきバス停も表示されるため、このアプリを活用することで、次のバスの発車時間や降車場所を簡単に確認でき、スムーズに移動することができます。
配車アプリ(グラブ)
ハノイで空港から市内へ移動する際に、個人的に最もおすすめの方法が配車アプリ「Grab」を利用することです。Grabは東南アジア8ヵ国、数百の都市で展開されている人気の配車アプリで、簡単に車を手配できる便利なサービスです。さらに、最近ではアプリが日本語表示にも対応しており、初めての利用でも安心して操作することができます。
ベトナムではライドシェアが非常に発達しており、まるでタクシーのように利用できます。アプリでは、目的地の入力や料金の確認が事前に可能です。また、クレジットカードを登録しておけば、支払いもアプリ上で完結します。現金支払いを選ぶこともできるため、自分の好みに合わせて使うことができます。
さらに、Grabのドライバーは登録制で、評価が低いと仕事に影響が出る仕組みになっているため、サービスの質が保たれています。その結果、ドライバーの態度もタクシーより丁寧なことが多く、初めてのハノイ訪問でも安心して利用できるでしょう。
ただし、Grabを利用するにはアプリのダウンロードとクレジットカードの登録が必要です。これらの手続きには電話番号認証が必要となるため、必ず日本にいるうちに準備を済ませておくことをおすすめします。
グラブの乗り方
①アプリをダウンロードし、アカウントを作成(日本で事前準備)
まず、日本にいる間にGrabアプリをスマートフォンにダウンロードし、アカウントを作成しておきましょう。この際に以下の設定を済ませておくと、現地でスムーズに利用できます。
グーグルプレイ:Grab – Taxi & Food Delivery
・言語設定(日本語推奨)
・顔写真の登録(任意)
・電話番号認証
・支払い方法の選択(クレジットカード登録を推奨)
「グラブ 登録方法」と検索すれば、多くの旅行者が登録手順を紹介しているので、参考にしてみてください。
②ドライバーを手配(ベトナム現地対応)
ハノイ空港から出たら、アプリを開いてドライバーを手配します。その後、迎えに来てほしい場所を指定します。GPS機能を利用して現在地を自動入力するか、手動で乗車場所にピンを設定します。ピックアップエリアを選びましょう。
次に、行き先を入力します。Googleマップと連動しているため、ホテル名や施設名を入力すると候補が表示されます。住所に間違いがないか確認し、確定してください。
次に、車両タイプと料金を確認します。車両タイプ(バイク、4人乗り乗用車、7人乗り乗用車など)と料金が表示されます。通常、4人乗りか7人乗りを選べば問題ありません。場合によっては4人乗りを選んでも7人乗りが来ることもあります。
空港から市内中心部までは、約30万ドン〜40万ドン(約1,500円〜2,000円)程度で、タクシーより若干安くコストパフォーマンスに優れています。
③ドライバーとマッチング
車両タイプを確定すると、近くにいるドライバーとマッチングが始まります。空港周辺には多くのGrabドライバーが待機しているため、すぐにマッチすることがほとんどです。マッチングが完了すると、以下の情報が表示されます。
・ドライバーの名前
・車両ナンバーと車種
・到着予定時間
④ドライバーを探して乗車
ドライバーがピックアップ地点に到着すると、電話やメッセージで連絡が来る場合があります。中には、自分の現在位置の写真を送ってくれるドライバーもいます。アプリに表示された車両ナンバーと車種を確認し、待機している車と照らし合わせながら探してください。空港は混雑していることが多く、ドライバーが少し離れた場所に停車していることもあります。
⑤目的地まで移動し、支払い
車両に乗り込んだら、あとはタクシーと同様に目的地まで到着を待つだけです。支払いは、クレジットカード払いの場合、アプリ上で自動的に決済されます。現金払いの場合、表示された金額をドライバーに直接支払います。
まとめ
ハノイ市内での移動手段には、タクシー、路線バス、配車アプリ「Grab」の3つがあります。それぞれ特徴がありますが、特にGrabは、事前に料金が確定し、アプリ上で目的地を設定するだけで利用できるため、初めてハノイを訪れる方でも安心して使える便利なサービスです。また、リーズナブルな料金と快適さを兼ね備えている点からもおすすめです。
ハノイ到着後の観光や現地ツアーをお考えの方は、ぜひTNKトラベルをご利用ください!ベトナムで20年以上の実績を持つTNKトラベルは、定番の観光地ツアーから、ユニークでマニアックな体験ができるツアーまで、多彩なプランを取り揃えています。皆様のご利用をお待ちしております!