はじめにベトナムのハノイといえば、ハロン湾!
筆者はホーチミンでバイクタクシーに乗るたびに、「ハロン湾行った?ハロン湾行きなよー!ハロン湾すごく綺麗だよ!」と教えてもらいました。(筆者はベトナム語がわからないので、バイクタクシーの運転手さんとは英単語と身振りでの会話です。beautiful!Must!Go!の嵐でした)
観光客だけではなく、ベトナムのひとにも人気のハロン湾はまさしくベトナムが誇る世界遺産!でもでも、ベトナムにはまだまだステキな世界遺産があるのです。
今回は、ハノイで行くべき!ベトナムが誇る世界遺産4選をご紹介します。日帰りで行けちゃうので要チェック!ハロン湾だけではもったいないです!
1:ハノイから日帰りで行ける”人気”世界遺産①「ハロン湾」
とはいえ、やっぱり行くべきな世界遺産は「ハロン湾」。1500平方メートルに広がるハロン湾は、自然がつくりだした山水画。中国との国境近くのベトナム北部クアンニン省にあります。
青と翠がまざりあう風景は、湾と空の境目がとけるようです。青と翠の組み合わせは幻想的ですよね。そんなハロン湾をより一層幻想的にしているのは、大小3000の奇岩。水の上にぽこぽこと奇岩が浮かぶ様は、SF映画やRPGさながら。
「海の樹林」と呼ばれているのも納得です。しかしなぜ樹林なのか。筆者なりに考えてみた結果、岩の上に木が生えてるからかなぁと思いました。もしそうなら、海の樹林って上手いこといってますね!
ハロン湾を楽しむには「ハロン湾クルーズ」がおすすめ!レトロな船に乗って、ハロン湾を堪能しましょう。クルージング時間は約4時間。とても長く感じますが、船上デッキから風景を眺めたり、写真を撮ったり、レストランでご飯を食べているとあっという間に過ぎてしまいます。
お時間に余裕のある方は、ハロン湾の洞窟探索や水上村見学もおすすめです!ティエンクン鍾乳洞で冒険映画インディジョーンズの気分をあじわったり、いまも漁師さんが生活している水上村で生活の知恵を学ぶのはいかがですか?
ほかにも、ハロン湾3000の奇岩から厳選された奇岩たち「ラブ・アイランド」「ゴリラ岩」「ディエンフォン島」も見ておきたいポイントです!ハロン湾のベストシーズンは10-11月ですが、年間を通して観光することはできます。9-10月は台風が多いので注意してくださいね!
また、ベストシーズンといえど10-11月のハノイは冷えます。船上デッキは特に風がぬけるので、羽織るものを持っていきましょう。ちなみに、ハロン湾は朝・昼・夕で違う顔を持っています。特に夕のハロン湾は別格。まるい夕陽が湖面に落ちていくさまは、息をのむほどの絶景だとか。
翠の木々と空の青が朱に染まるハロン湾をみたい方は、日帰りではなく、船でお泊まりをしましょう!1泊すれば、静けさに沈む朝のハロン湾もみることができます。>もちろん弊社でもご相談を受け付けておりますので、ぜひぜひお声がけくださいませ!
2:ハノイから日帰りで行ける”コアな”世界遺産②「チャンアン」
ダイナミックな奇岩を大きなボートで遠くから眺めるのがハロン湾クルーズだとすると、奇岩と奇岩のあいだをぬって手漕ぎボートで身近に眺めるのがチャンアンのボートクルーズ!
体験型アクティビティがお好きな方におすすめです!メコンデルタのジャングルクルーズじゃ物足りない。もっとたくさん手漕ぎボートを漕ぎたい!という方など。
チャンアンの魅力は、なんといっても大自然を水面から近い目線でみることができるところ。チャンアンの手漕ぎボートならつめたい水に指先をひたすこともできちゃいます。ハロン湾の大型船だと難しい楽しみ方ですよね。
豊かな自然が残るチャンアンは、ニンビン省にあります。観光地として開発されて間もないので、まだまだ観光客もすくないです。素朴な感じ。筆者はすきです。
チャンアンは、ベトナムが中国から独立してはじめて王朝を建てたニンビン省にあります。ホアルーと呼ばれた王朝の名残のお寺はいまもチャンアンに残っています。ほかにも、手漕ぎボートクルーズに参加すると、途中でいくつかの寺院に立ち寄ります。これらの寺院は半ば観光客向けの寺院になっているようですが、チャンアンの王朝時代にひたるにはぴったりですよ。
チャンアンのベストシーズンは11-3月。年間を通して暖かいイメージのあるベトナムも北部は冷えるので、必ず上着を持っていきましょう。手漕ぎボートだと風を避けてくれるものがないので…!ダイレクトに風が当たるので…!
上着だけではなく、帽子(風で飛ばされないようにあごの下に紐がきて固定されるタイプ)や日焼け止めも塗ってUV対策もしましょう!「ハロン湾を超える」と話題の知られざる秘境チャンアン。完全に観光地化される前に行っておきたいですね!
3:ハノイから日帰りで行ける”人気”世界遺産③「タンロン遺跡」
水系の世界遺産が続いたところで、今度の世界遺産は陸です!タンロン遺跡は、ハノイで発掘された遺跡群の総称。1010-1804年まで、ベトナムの王朝が一貫してここに築かれていたことが確認できる遺跡群です。
そのため、タンロン遺跡は各時代の遺跡が重なっています。日本は遷都を繰り返していたのに、800年間も同じ場所に王朝を築いていたなんて……。すごいですね。何か悪いことが起きるたびに都を移して願掛けするという文化はなかったのでしょうか。800年もの栄華を誇ったタンロン遺跡は2010年8月にユネスコ世界遺産に登録された、比較的新しい世界遺産です。
見どころは、なんといっても見事な石造りの建物たち。雨風にさらされた風合いは独特の渋さと甘さをかもしだしていて、何時間でも眺めることができます。筆者はこういうところに住みたいです。ジャングルの奥地にある衰退した文明の崩れかけた遺跡とはまた違う良さがあります。
タンロン遺跡群は王朝の遺跡ではありますが、当時からの建物は現在では15世紀に築かれた端門と龍の階段のみ残っています。その理由は、グエン王朝がタンロンからフエに遷都をしたから。遷都の際、ほとんどの建物は解体されてしまいました……。でも、その後グエン王は同じ場所に縮小版のハノイ城壁など今も残る荘厳な建築物たちを建ててくれています!
19世紀のタンロン遺跡群で見逃せないのは、「正北門」。タンロン遺跡の外周にある正北門は、グエン王が整備した遺跡で1805年に建てられました。フランス人技術者の指導で建てられた門は、赤茶色の煉瓦造りです。赤茶色の煉瓦造りの建物……ベトナムには赤茶色の煉瓦造りの建物がたくさんありますよね。
フランス人技術者と赤茶色の煉瓦造りときて、勘のいい方はわかるように、タンロン遺跡群にはコロニアル建築の建物が数多く残っています(正北門は違いますよ!)。さらに、1847年のグエン砲撃でフランス軍に撃ち込まれた大砲の跡も……。正北門の左側に上下連なってあります。
タンロン遺跡は、1010年から現在まで続く1000年の歴史を感じる場所。中国からの独立ではじまり、フランスからの植民地政策でしめられる。独立と支配にそまった荘厳な遺跡群は、度重なる砲撃のなかでもどっしりと構えていました。
タンロン遺跡群をより詳しく知りたいなら、ガイドさんとのツアーがおすすめ!遺跡群といっても入れる場所と入れない場所があるので、見ることが出来ない遺跡群の説明を聞くためにも博識のガイドさんについて行きましょう!
4:ハノイから日帰りで行ける”コアな”世界遺産④「胡朝」
最後にご紹介するのは、わずか7年でほろびてしまった王朝「胡朝」です。>胡朝が築かれたのは1400年。それから7年後に、明の侵攻を受けほろびました。2011年に世界遺産に登録された胡朝の遺跡は、7年でほろんだ王朝を偲ぶどこか淋しい遺跡です。
タンロン遺跡のような荘厳さよりも、儚いような、物淋しいような、切ないような。みていると胸を風が通り抜けていくようなつめたさがあります。そこが、胡朝の魅力。胡朝のガイドはベトナム語オンリーであったり、看板や博物館は古そうであったり、全体的にオールド感満載です。例えるなら、地味な秘境。整備されていないほったらかし温泉といったような感じがします。
胡朝は遺跡といっても、城壁が残っているだけです。とても淋しい感じ。そこがまたディープで良い・人気どころは世界遺産ぽくて嫌だ!という方にはぜひ行っていただきたいです!歴史好きでもないし、7年でほろんだ王朝というキーワードにも惹かれない方は、タンロン遺跡に行きましょう!
筆者は個人的には、胡朝遺跡は物思いにふけるにちょうどいい場所だと思います。静かで周りに何もなくて、ただただ空と水田がデーンッと広がっていて。ちょっと古墳ぽくてこれはこれで好きです。>世界遺産を記念してこれから変わっていくであろう胡朝遺跡。ガイドはベトナム語オンリーというレアさは今だけかもしれません!
おわりに
ハノイから日帰りで行ける世界遺産4選はいかがでしたか?
メジャーはメジャーの王道世界遺産「ハロン湾」からはじまり、ハロン湾を超えると話題の「チャンアン」。そしてメジャーな世界遺産で1000年の時を耐え抜いた「タンロン遺跡」と、時代の波に翻弄されわずか7年で幕を下ろした「胡朝遺跡」をご紹介しました。
メジャーとマイナー、両方に行くことでそれぞれの良さが見えてくるはず!人気どころにしか興味がないマジョリティのあなたも、人気どころには興味がないマイノリティのあなたも、ぜひぜひ足を運んでみてくださいね!
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