「今朝も、コーヒーを1杯飲んだよ」という方も多くいらっしゃるかと思います。さて、突然ですが「ベトナムは、ブラジルに次ぐ世界第2位のコーヒー生産国」という話をご存知ですか?
今回は、実はコーヒー大国でもあるベトナム。
お土産として大人気のベトナムコーヒーについて魅力と歴史について徹底的にご紹介します。では、さっそくベトナムにおけるコーヒーの歴史を紐解いていきましょう!
ベトナムコーヒーの歴史
時はさかのぼって16世紀から20世紀頃の話になります。この頃、欧米列強のうちの一国であるフランスが植民地政策を推し進める中、その侵略の手がベトナムにまで迫ります。そして、フランス=ベトナム戦争を経て、今から150年以上前の1862年6月5日にベトナムとフランスは講和条約(サイゴン条約もしくは1862年6月5日条約と称される)を締結しました。
この条約の発効により、ベトナム国内のダナンとクァンイェンの港を開港することになりました。条約による開港がきっかけとなり、ベトナムにフランス人が居住し始めただけではなく、ベトナム国内において未知であった食材がフランスから多く持ち込まれました。
開港に際して数多く持ち込まれた食材のうちのひとつがコーヒー豆でした。当時のフランスではアラビカ豆が主流でしたが、ベトナムでの栽培に適した品種はロブスタ豆でした。そのため、現在ベトナムで最も多く生産されているのがロブスタ豆です。
フランスの統治下にあった当初は、コーヒーの栽培目的が「宗主国フランスでの消費用を生産するため」でした。しかし、サイゴン条約(1862年6月5日条約)により独立を勝ち取った後のベトナムでは「自国の消費用のコーヒーを栽培するため」へと栽培目的がシフトしていきます。
1980年代初頭においては、ベトナムのコーヒー生産量は世界42位でした。1981年に農業部門において推進された集団農場の解体と個別農民経営への移行が機会となり、生産量が飛躍的に向上します。土地の私有や譲渡が認められたため、新規に農地を開発することに対する意欲向上や目標達成のための策となったからです。
現在では、国有農場直営園が20%に過ぎないと言われています。こうして、ベトナムは世界第2位のコーヒー生産国というポジションにまで一気に上り詰めました。また、コーヒー生産は急成長を成し遂げると同時に、徐々にベトナムにとっての外貨獲得手段のひとつにもなっていったのです。
今では、「ベトナムの歴史を語る上でコーヒーは欠かせない」とまで言われています。コーヒーはベトナムでの生活に深く浸透し、街の至る所にあるカフェなど、日常生活においてコーヒーは欠かせないものとなっております。
さて、一気にベトナムのコーヒーの歴史の話を進めてきましたが、お味や香りなどの楽しみ方が豊富にあることがベトナムコーヒーの魅力なのです。
①現地で味わおう!見た目もユニークなベトナムコーヒー!
現地で味わうと、ユニークなスタイルでコーヒーが提供されます。なんといっても「上に小さな金属製のフィルターをのせたカップで提供されるユニークなコーヒー」だということです。異文化を楽しむ、旅の後のお土産話を楽しむという意味では、十分な話題を得られるでしょう。
②抽出方法は?そして、どんな飲み方?
「お土産として購入してきたときに、抽出方法はどのようにすればいいの?」という疑問があります。
◎用意するもの
・ベトナム式コーヒー用フィルター
・グラス(コーヒーフィルターが乗る口径のもの)
・細口ドリップポット
の3つです。お土産としてお買い求めしやすいものは「PHUC LONG(フック ロン)というブランドのものです。
1968年に創業したコーヒーとお茶の専門店「PHUC LONG」は、ホーチミン市内だけでも本当に数多い店舗を展開しており、店舗で購入できます。コーヒー豆とセットでフィルターも購入してお土産として渡せば、いただいた方もその日からベトナムコーヒーを楽しむことができます。
Phuc Long Coffee & Tea
Address: 29 Ngô Đức Kế, Bến Nghé, Quận 1, Hồ Chí Minh
③ベトナムコーヒーの神髄!ロブスタ種の魅力
ベトナムコーヒーのコーヒー豆の特長についての話です。ベトナムで生産されるコーヒー豆の大半はロブスタ種です。ロブスタ種の栽培は簡単なのですが、味が濃い為、日本では主にインスタントコーヒーや缶コーヒーに加工されて流通しています。
ベトナムでは、ロブスタ種のコーヒーを美味しく飲む方法を模索した結果、「コンデンスミルクを入れるとマイルドな味になる」という発見があったのです。
④コンデンスミルクで飲むベトナムコーヒー味とは?
コーヒーの飲み方の王道はブラックでいただくことですが、世界中のあらゆる国で「どうしたら、もっとおいしくなるだろう?」という興味・関心をもって、それぞれのお国柄に合った飲み方が開発されてきました。
ベトナムにおいては、ベトナムコーヒー用の器具を使った独自の抽出方法やコンデンスミルクを混ぜる飲み方が開発されました。ベトナムコーヒーは芳醇な強い香りと、甘くてキャラメルのような濃厚な味を楽しめるコーヒーです!
「ブラックコーヒーだと飲めません。」という方に人気を博しているようです。コンデンスミルクを入れて飲むことが多いベトナムコーヒーは、コーヒー自体の風味が強いため、コンデンスミルクを全部混ぜて溶かして飲んでも甘めのコーヒーとしての味わいを楽しめます。
ベトナムコーヒーには魅力がいっぱい!べトナムコーヒーを飲みながら、ご家族やご友人と旅のお土産話を語るというのもお洒落な時間の過ごし方かもしれませんね。ベトナムへの旅のお土産にベトナムコーヒーはいかがでしょうか?
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