さて、今回はサパのベストシーズンについて解説して参ります。やはり一番気になるのは棚田の美しさですよね。
サパといえば棚田、という印象を持つ方が殆どなので、その理由もうなづけます。
ただ、1つ気をつけないければいけないのが、そのシーズンです。サパは他のベトナム都市とは違い、高原地帯で四季がはっきりしているため一毛作です。
つまり、稲穂がある棚田を見れるのは、日本と同じように1年で5~6か月ほどしかないということです。
ということで、棚田を見るにあたってのベストシーズンを、本ブログで紹介していきます。しかし!休みの都合により、ベストシーズンに行けない方もいますよね…
そんな方にはそのシーズンのおすすめサパスポットやその楽しみ方もご紹介していきます。どうぞご安心ください。
※天候や棚田の仕上がりはその年によって異なりますので、ご理解ください。
サパのベストシーズンは?
ズバリ!サパのベストシーズンは9月の後半から10月の1週目にかけて、となります。その理由は、棚田が黄金色に染まるためです。
また、1年を通じてで見ると、比較的天候が安定しているシーズンもこの時期になります。それでは以下から稲作スケジュールと、年間の天気を見ていきます。
稲作と天気の年間スケジュール
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
シーズン | 冬季 | 春季 | 夏季 | |||
棚田カレンダー | 稲なし | 田植え | 新緑 | |||
平均最高気温(℃) | 13 | 14 | 18 | 21 | 24 | 24 |
平均最低気温(℃) | 7 | 8 | 11 | 13 | 16 | 18 |
平均降水量(mm) | 117 | 24 | 151 | 376 | 953 | 1132 |
晴天日数(日) | 15 | 15 | 5 | 3 | 5 | 0 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
シーズン | 夏季 | 秋季 | 冬季 | |||
棚田カレンダー | 新緑 | 黄金色 | 稲なし | |||
平均最高気温(℃) | 24 | 24 | 23 | 20 | 17 | 15 |
平均最低気温(℃) | 18 | 18 | 16 | 13 | 11 | 8 |
平均降水量(mm) | 1132 | 1043 | 1105 | 559 | 190 | 116 |
晴天日数(日) | 0 | 0 | 1 | 4 | 10 | 9 |
上記の通り、サパは四季がはっきり分かれております。夏は雨が多く、また蒸し暑い。冬は寒く日によっては雪が降ることもあります。
それに加え、棚田にも稲作のスケジュールがあります。つまり、その訪問時期によっては、想像していた新緑の稲はなく、また大雨が降っている、なんてこともあり得るわけです。
ですが、これだけは言っておきます。どのシーズンに言っても、趣のある景色であることは間違いありません。棚田に稲が張っていなくても、です。
稲があるから美しいのではなく、棚田そのものが美しいことは間違いありません。また、稲が無いシーズンは土を耕すために水牛などが棚田でヨイセヨイセと活動しています。その様は、風情があります。
それでは以下より各シーズンの天候・棚田の説明と、オススメの観光地について述べていきます。
春季(3~5月)の景色とオススメの観光
この時期はサパ観光における2番目のベストシーズンと言われています。サパの春は日本と同様に、暖かい光が差し込み、新しい命の始まりを感じさせるような天候です。
棚田の状況 – 春季(3~5月)
4月初旬までは、稲はないですが、4月の終わり頃から田植えが始まります。ちょうどゴールデンウィークくらいの時期には田植えが5~8割程度完了している状態です。
そのため、初々しい稲たちが風になびき、春の匂いを感じることができる。そんな環境のなかで観光をすることができます。
天候 – 春季(3~5月)
比較的快晴の日が多いのがこのシーズンです。澄んだ空気が村全体に広がり、青空とすぐ近くにある白い雲、若い稲たちと美しい色模様をした少数民族。
そんな景色が視界に広がり、美しいコントラストを楽しむことができる季節であります。
気温も高くはなく、そこまで暑さを感じない季節です。日中以外はかなり涼しく感じ、場合によっては肌寒さを感じることもあります。
上記のような天候や環境を踏まえると、天候的に最もおすすめできる季節は、間違いなく春季になります。
春季におすすめの訪問先
もちろんラオチャイ村やターバン村、カットカット村などの棚田が美しい景色を覗くこともおすすめです。というよりかはマストで行ってください!
ただもし、時間が2時間でも余っているのであれば、サパ市街より徒歩5分ほどの距離にある、ハムロンの丘に伺うことをおすすめいたします!
ハムロンの丘 (Ham Rong Mountain)
なぜハムロンの丘がオススメなのか。その理由は、フラワーガーデンがあるからです!やはり春といえば、美しい花々が満開に咲き誇る季節であります。無類の花好きのベトナム人女性たちは、こぞってハムロンの丘に伺い、写真を撮りまくってます。
他にもサパの街並みを一望できる、ちょっとした展望スポットがあります。霧がかかりやすいサパは、その展望スポットまで登っても、全く景色が見えないということが多々ありますが、この季節であれば、高確率でフランス統治時代を思わせる、美しい街並みを眺めることができます。
ハムロンの丘の位置はこちら
夏季(6~8月)の景色とオススメの観光
この時期は雨が多く、また気温もかなり高いため、観光に適したシーズンとは言い難いのが実情です。ですが、もちろん夏季には夏季にしか見れない、景色や雰囲気があります。
棚田の状況 – 夏季(6~8月)
夏季の棚田は、青々しい緑が棚田いっぱいに広がる、最高のシーズンとも言えるでしょう。何かジブリに出てきそうな雰囲気が視野いっぱいに広がるその景色はまさに圧巻です。
そんな稲にはこれまた元気な虫たちが多く生息しています。(基本的に危険な虫ではありません)
白米が主食の私たちにとっては、普段嫌っている虫たちが、多くな役割を果たしていることに気づかされる、そんなことを考えさせられる季節でもあります。
天候 – 夏季(6~8月)
夏季の難点はなんといっても雨の日の多さです。5月末から9月の初旬にかけて、1日中雨が降らない日はないといっても過言ではありません。
その雨も時には信じられないほどの降水量になり、場合によっては土砂崩れにより身動きが取れないこともあります。そういった意味で、この時期のサパ旅行は現状あまりおすすめできません。
服装は雨を弾くウィンドブレーカーやカッパ、水が染み込まない靴などが必須となります。とはいっても、かなり暑いので、下着もしっかりとしたものを多めに用意することをおすすめします。
夏季におすすめの訪問先
どんなに天候が悪くたって、夏休みにしかベトナムに行くことができない、そんな方も多くいるかと思います。そんな方におすすめのサパ観光スポットはカットカット村です。
カットカット村 (Cat Cat Village)
サパ中心地から徒歩でも20分程度の場所に位置するこの村は、美しい棚田を見ることができることはもちろん、比較的観光地用に整備されている村のため、安全かつ安心に旅行を楽しむことができます。
また基本的には村内をトレッキングをする形なりますが、道もそれほど険しくなく、歩きやすいのが特徴です。
この時期に次に紹介するラオチャイ村やターバン村に行くと、地面がぬかるみすぎているため、トレッキングするには少々厳しいところがございます。
ティエンサの滝 (Thien Sa Waterfall)
もう1つ、大きなポイントが、村内にあるティエンサの滝です。
所謂ほぼ雨季に当たるこの時期は、降水量が豊富なゆえ、かなりの瀑布量を誇ります。やっぱり瀑布量が多い滝は迫力が違います。夏季にサパに伺う方は是非カットカットへの訪問をお勧め致します。
カットカット村の位置はこちら
秋季(9~10月)の景色とオススメの観光
冒頭でもお伝えした通り、この時期がサパ観光のベストシーズンとなります。その理由は、棚田にある稲穂の実り具合です。
また、天気も比較的快晴日が多くなり始める時期でもあります。
棚田の状況 – 秋季(9~10月)
稲穂の実りが最高潮になるのが、9月中旬から10月初旬にかけてです。毎年シーズンに関してはズレがありますが、9月の下旬に伺うのが最もおすすめだと言えます。
視界いっぱいに広がる黄金色の稲穂は、美しい以外の何者でもありません。日本のその景色と違うのは、やはり棚田というところが大きいでしょう。
田んぼそのものが立体的なため、視界に入る景気のインパクトがまるで異なります。サパへの観光を検討している方は、是非この時期に訪れることをおすすめいたします。
天候 – 秋季(9~10月)
この時期の天候は、徐々に雨期から寒気に移り変わる時期になります。なので、9月初旬から中旬にかけては、まだまだ雨が多いです。それを経て、晴れ間が見えるようにシーズンに移る形となります。
気温もかなり下がることが多くなり、日没後や雨天時は寒く感じることが多くなります。ウィンドブレーカーはもちろんですが、その下にも長袖のシャツなどを持参することをお勧めします。
秋季におすすめの訪問先
何度も述べている通り、この時期は棚田が本当に美しいです。
なので、棚田を見ないという選択肢はないです。せっかくなのでサパ市内で最も美しい棚田を持つとされる、ラオチャイ村とタヴァン村に伺うことを強くお勧めします。
ラオチャイ村・タヴァン村 (Lao Chai Village & Ta Van Village)
多くの場合、セットで訪問することが多いこの村々は、サパ中心地より車で30分程度の場所に位置します。
アップダウンが激しく、また道も舗装されていない、田んぼの脇道を歩くことになるため、トレッキングは少々険しい、というのが正直なところです。
ただ、最も美しいとされるムオンホア盆地(Muong Hoa Valley)というものがラオチャイ村とターバン村をまたがる形であり、その丘上から眺める景色はまさに絶景です。
上から見下ろす、黄金色の稲穂が実る棚田は、トレッキングの疲れを忘れさせてくれます。
ラオチャイ村・タヴァン村の位置はこちら
冬季(11月~2月)の景色とオススメの観光
サパの冬は非常に長く、そして厳しい寒さが続きます。なのでそこまでお勧めできる季節ではありません。ですが、この一帯はベトナムで唯一雪が降る場所として知られています。
南国のイメージが強いベトナムで、まさか雪なんて!と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、本当です。そんなベトナムで雪を見ることができる貴重なシーズンでもあります。
棚田の状況 – 冬季(11月~2月)
棚田には稲穂はほとんど残されていません。あるとしても豊かな土壌とそれに群がる今にも枯れそうな雑草たちでしょう。ただこの時期には時期にしか見れない棚田の景色があります。
それが水牛やアヒル、子豚などの動物たちです。サパの棚田では今でも尚、豊かな土壌を作るために水牛を飼っています。
それらの動物が土壌を育てるため、もしくは豊かな土壌に集まる虫たちを餌にするために棚田に集まる。そんな貴重な昔ながらの風景を見ることができます。
天候 – 冬季(11月~2月)
冬季の天候は、雨がほとんど降らないことが一番良い点と言えます。とは言え、かなり厳しい寒さや強い風が吹く季節でもあります。また、本章冒頭でも述べたように、1年に2度ほど雪が降る、そんな貴重な体験ができます。
基本的には霜が降りているため、曇りのような日が多いです。ただ天気が変わりやすい時期でもありますので。雲の切れ間から冬の暖かい日差しが差し込むことも多くあります。
どちらにせよ、寒いことは間違い無いので、ぶ厚めのコートやダウンを持参されることをお勧めします。
冬季におすすめの訪問先
もちろん棚田が美しいのは間違い無いですが、凍えるような寒さの中でトレッキングをし続けるのは中々忍耐力が入ります。雨が少なく、比較的晴れ間が出やすいこの時期は、ファンシーパン山が最もおすすめです。
ファンシーパン山 (Fansipan Mountain)
インドシナ半島最高峰の山として知られるファンシーパンは、サパ市内から登山列車とロープウェイを乗り継ぎ、簡単に山頂まで行くことができます。
雲よりも高い場所に簡単に立てるのですが、標高が高いがゆえに、雲が分厚く周辺の景色を見晴らすことができる、ということは正直なところかなり難しいです。
ですが、この時期に関しては、雲の切れ間から光が差し込み、また周辺を見渡すことができる瞬間が、比較的多い時期になります。登山列車とロープウェイを利用すると、安くは無い料金になりますが、是非ファンシーパン山頂まで足を運んでみてください。
ファンシーパン山の位置はこちら
まとめ
今回は以上でございます!サパの季節や天候、棚田の状況について、わかっていただけたでしょうか。
標高が高いサパは、天候が変わりやすく、中々例年通りにいかない所もございます。是非、参考までにしていただければ、これ以上幸せなことはありません。
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