アンコールワット観光に行く前に、必ず知っておきたい注意点をご紹介します。

アンコールワットといえば1992年に世界遺産登録されて以来、多くの外国人旅行者を惹きつける魅力的な観光地の1つですが、
そんなアンコールワット観光100%満足するために知っておきたい注意点をまとめてみました。

「アンコールワット」とは一体?

アンコールワットが世界遺産ということはよく知られていますが、実際にどんな歴史ある建物なのかよくわからない方もいらっしゃると思いますので、軽くまとめてみます。

angkorwat

アンコールワットが建設されたのは12世紀初頭。スーリヤヴァルマン2世と呼ばれる王様によって約6万人が動員され、約35年かけて建てられたとされています。

創建された当時は「神々と通じる儀式のため」や「権力の象徴」としての意味合いを持っていましたが、プノンペンに遷都されてから15世紀に発見されるまで忘れられていたという歴史があります。

ちなみに、アンコールワットと呼ばれるようになったのは15世紀に発見され、仏教寺院として機能するようになってからです。

アンコールワット観光で知っておきたい注意点まとめ

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それでは、アンコールワット観光で知っておきたい注意点を紹介していきたいと思います。

今回は大きく10項目に分けさせていただきました。興味のあるところから読んでいただいても結構です。

カンボジア人の国民性に関して

宗教・文化に関して

礼儀作法・自己紹介に関して

気温と服装に関して

カンボジアビザに関して

交通事情に関して

衛生面に関して

お金に関して

飲酒や喫煙に関して

法律やタブーに関して

それでは、順番に紹介させていただきます。

カンボジア人の国民性に関して

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真面目で優しい親日派。協調性も高いが、プライドも高い。

カンボジア人の90%は仏教徒で、信仰心が強いです。国王様はカンボジア仏教の頂点とされており、生活の一部にも仏教が根付いています。街中には寺院も多く、仏教関連の祭事・祝日も多くあります。

協調性も高く、家族・友達と過ごす時間を大切にする傾向にあります。仕事に対しても真面目で勤勉な方が多く、日本からのODA(政府開発援助)や日本製品への信頼性の高さから基本的に親日派です。

その一方で階級や会社・役職などの身分によって人を見下す傾向にあり、プライドが高く、間違いを認めず、人前で避難されたり侮辱されるのを非常に嫌います。

カンボジア人と付き合っていくためには、上記の国民性を事前に理解しておきましょう。

宗教・文化に関して

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仏教国のため、遺跡と僧侶に敬意を。女性は服装に要注意。

アンコールワットをはじめとする遺跡は、そのほとんどが昔から現在まで寺院としての機能を保持しております。そのため、必要以上に大きな声で話したり、祀られている像の前を横切ったり、彫像物などはむやみやたらに触ったりしてはいけません。

申請な場所であることから、露出の多い服装なども禁止です。ただし、自分では判断出来ないこともあると思うので、そういう場合はストールなどを持参し、露出が多い場所を隠すように使用しましょう。

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また、女性は僧侶に物を渡したり話しかけることを禁じられています。一緒に写真を撮るために話しかけたりすることもダメなので要注意です。

「人の頭=神が宿る」という価値観があることから、他人の頭をなでる行為も禁止されています。現地の子供達とのふれあいで、触ってしまいたくなることもあるかもしれませんが、控えましょう。

宗教・文化に関して注意点まとめ
・大きな声で話さない
・本堂などに上がるときは靴を脱ぐ
・境内では帽子を脱ぐ
・極端に露出の多い服装はやめる
・彫像物などは触れない
・人の頭には触れない
・(女性は)僧侶には話しかけない、触らない

 

礼儀作法に関して

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日本と同じく年長者を敬うスタイル。合掌での挨拶が基本

カンボジアは日本と同じように、年長者を敬う礼儀作法があります。

老若男女問わず合掌で挨拶をし、非常に良い印象を与えます。これは「ソンペア」と呼ばれており、カンボジアでは最も基本的な挨拶です。

簡単な流れとしては、年下の者が先に鼻の下辺りで合唱し、挨拶をしながらお辞儀をします。そして、これを受けた年長者や社会的な地位の高い人が、胸のあたりで合唱し返答します。もし自分から友人や子どもに挨拶する場合には、軽く合唱して挨拶をします。
【挨拶例】

年長者や目上の者など→チュプリアップ・スオ(こんにちは)

友人や子どもなど→スオスダイ(こんにちは)

アモック

また、食事の際も要注意です。

日本のように年長者や目上の方から席につき、食べる順も年長者・目上の方が料理を口につけてからという順番です。お酒を飲む場合もペースを合わせて皆で同じくらいの量を飲んでいきます。

そして、一番のポイントとしては、“食事の際は仕事の話をしない”ということです。日本では、ついつい話してしまいがちですが、カンボジアの場合、食事の際もよほど親しくない限りは仕事の話をしません。仕事の話をする人=つまらない人とも思われがちなので、気をつけましょう。

礼儀作法に関して注意点まとめ
・年長者や目上の人を敬う
・合掌をする際は鼻の下に手を持ってくる
・食事の際の席、食事順は年長者から
・食事中は仕事の話をしない

 

カンボジアビザに関して

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空港での取得がオススメ。英語が出来なくてもOK.

日本人には聞き馴染みのないビザ(査証)。簡単に言えば、外国に入るための許可証なのですが、アンコールワット観光の場合はカンボジアの空港での取得が最も簡単でオススメです。

ビザに関する詳しい情報は「カンボジア ビザ取得のいろは」の記事をご覧ください。

気温と服装に関して

日本の夏と同じ服装を準備。冷房&紫外線対策にカーディガンなども。

1年を通じて、日本の夏のように暑い常夏の国カンボジア。

熱帯モンスーン気候に属しているカンボジアでは基本的に日本の夏の服装でOK。他に持参すべきアイテムは、遺跡観光用に履き慣れた歩きやすい靴、軽くて薄く羽織ることの出来るパーカーカーディガンなどです。

その他、持ってきていると役立つアイテムは「夏休み(7月〜8月)にアンコールワット観光!持っていると便利なアイテムをご紹介します!」の記事をご参照ください。

交通事情に関して

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道路の横断に要注意。トゥクトゥク乗車時はポケットの中を空にしよう。

昔と比べると赤土のような道路が減り、舗装された道路が多くなってきました。信号も増え、警察も取り締まるようになってきましたが、交通ルールを破る人は少なくありません。

特に「右ウインカーを出しているのに左折」するような良くないドライバーもいるので、道路を横断する時には要注意です。特に車の場合、教習所などがなく、お金さえあれば免許が取れてしまうので運転が下手なドライバーが多いです。市内を歩く際のポイントとしては、

1.必ず歩道を歩く

2.道路を横断する際は左右の確認をしながら、走らずゆっくり歩く

この2つを守れば、事故などにあう確率はぐっとへるはずなのでしっかり意識して観光を楽しみましょう。

カンボジア_トゥクトゥク
また、カンボジアの昔ながらの移動手段として人気なトゥクトゥクに乗る際は、ポケットの中身を空にしておきましょう。というのも、移動中のトゥクトゥクは車以上に揺れるため、ポケットの中身がいつの間にか路上に落ちたりすることもあるからです。

交通事情に関して注意点まとめ
・必ず歩道を歩く
・道路を横断する際は左右の確認をしながら、走らずゆっくり歩く
・トゥクトゥクに乗る際はポケットに物を入れない

 

衛生面に関して

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トイレは紙がないことが多し。食事の際は食器に一手間加えましょう。

カンボジアでも日本と同じように洋式のトイレが多く普及しています。

しかし、日本と同じようにトイレットペーパーを流すことは出来ません。基本的には、トイレの中にあるゴミ箱に使用したトイレットペーパーを捨てます。トイレにトイレットペーパーが十分に補充されていないこともあるので、ポケットティッシュなどを携帯しておくと重宝します。

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ポケットティッシュの活用はもう一つあります。それは食事の際に食器を拭くことです。

カンボジアでは食器に洗い残しやホコリが被っている場合があり、衛生的に良くないことが多いです。そこで役に立つのがポケットティッシュなのですが、食事をする前に口をつける箇所をサッと拭くと食中毒などのリスクを下げられます。レストランなどには簡単なティッシュが備え付けられていることもありますが、なるべくどこでも使用できるように携帯しておきましょう。

衛生面に関して注意点まとめ
・ポケットティッシュは必須
・ウェットティッシュもあれば尚良し
・トイレに紙は流さない
・食事の際は必ず食器を拭く

 

お金に関して

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チップは基本的に不要。汚れた・破れたお金にご注意を。

カンボジアでは基本的にチップは不要とされています。しかし、旅行者多くなってきている昨今、チップの文化も徐々に根付き出しています。カンボジア人同士でもチップを払うことがあるので、チップを渡す場面やチップの相場をまとめてみました。

・カフェやレストランなど:おつりをもらった際に、1ドル未満のお金をそのまま残す。

・ホテルなど:荷物を運ぶ人(ポーター)に1ドル。ベッドメイキングの人に1ドル。

・ドライバーやガイドなど:1ドル~5ドル。ただし、気持ち次第。

・トゥクトゥクなど:不要。

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汚れていたり破れているお金をもらうのは避けましょう。使えないことがほとんどです。

そのお金しかないと言われても、根気強く交渉することが大切です。人によっては使用できないことを知っているのにもかかわらず、渡してくる悪質な人もいます。また、1980年代以前の古いドル札は使用できないことが多いので、要注意です。

ちなみに、カンボジアの物価事情に関しては「【物価】アンコールワット旅行に行くなら知っておきたいカンボジアの物価事情
」の記事をご参照ください!

お金に関してまとめ
・チップの相場を抑えておく
・汚れていたり破れているお金はもらわない
・古いお金は使えない

 

飲酒や喫煙に関して

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18歳未満の飲酒や喫煙は禁止。特に女性の飲酒と喫煙は良くないとされる。

カンボジアでは、18歳未満の飲酒と喫煙は禁止されています。

そのため、日本では飲酒が出来ない18歳以上でもカンボジアでは合法とされますが、アルコールに耐性があるかどうかわからない内は控えたほうが良いでしょう。また、国全体で女性の飲酒・喫煙へのイメージがあまり良くないので、レストランや路上なども含めカンボジア国内では控えたほうが無難です。

法律やタブーに関して

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政治や内戦の話はしない。ベトナムについても良く思っていない人が多い。

カンボジアといば、ポルポト率いるクメールルージュによって大量虐殺があったことが有名ですが、その話はカンボジア人に対して質問しないようにしましょう。

クメールルージュによってもたらされた被害から復興しつつあると言ってもまだまだ40年ちょっとというところ。戦後復興してから70年以上経つ日本と比べてみても、まだまだカンボジア国民にとっては内戦の歴史は生傷のような物で、すすんで話をしたいという人はあまりいません。

今生きていいる人の中には、クメールルージュ時代に親や兄弟をなくし、思い出したくもない方もいます。興味本位でそういった人々に内戦の話を聞くことは止めましょう。また、現政権(フンセン首相)に対する言動も避けたほうが良いです。実際に現政権を批判して外国人が逮捕された実例があります。

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隣国ベトナムに対しても、良い印象よりも悪い印象を持っているカンボジア人が多いです。

理由としては、内戦時代にポルポト政権からカンボジア国民を解放したのがベトナムと言われているのですが、カンボジア人からすると「頼んでいないのに勝手なことをされた」と思っており、自国の主導権を握ろうとしているからだと思っているからです。

また、トンレサップ湖にあるベトナム人の集落が、カンボジア人の貴重なタンパク源となる魚を横取りしている現状もあり、総合的にベトナムに対する印象は良くないので、政治や内線の話と同じくベトナムの話も避けるほうが良いでしょう。

法律やタブーに関してまとめ
・政治や内戦時代の話はしない
・汚れていたり破れているお金はもらわない
・古いお金は使えない

 

まとめ

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アンコールワット観光の際に事前に知っておきたい注意点をまとめさせていただきました。

海外旅行の醍醐味は日本とは異なる現地の文化に触れることですが、その国の文化に対して敬意を払わなければなりません。「郷に入っては郷に従え」、あくまでその国にとって私達は外国人であることを自覚して、観光を心ゆくまで楽しみましょう。

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*記事内で「弊社催行ツアー」などと記載されてるものは現在では提供しておりません。TNKトラベルのツアーはすべて提携ツアー催行会社が提供しております。